I.
— phase i —
鉛筆を
紙の上に。
百四十枚のスケッチ、六冊のノート、定規で測った寸法。手の動きがかたちを生む。
かたちの美学
鉛筆のスケッチからモデリングソフトへ、シリコン型からグランクリュのクーベルチュールによる最初の試作へ。四つの工程、幾月もの時を経て、舌と上顎が苦もなく受け入れる唯一のかたちを探し求めて。
— 素描の原型 —
残したのは一つだけ。
球は転がる。立方体は刺す。円錐は倒れる。あらゆる幾何形態を試し、計り、退けた。私たちの口は、私たちより先にそれを知っていた。
— 紙から画面へ —
43,19 × 25,01 × 12,5 mm
舌は
味わうより
先に
知っている。
口中での三つの拍 —
アトリエ — パリ、2024年9月 —
— phase i —
百四十枚のスケッチ、六冊のノート、定規で測った寸法。手の動きがかたちを生む。
— phase ii —
NURBS によるモデリング、公差 ± 0,05 mm。曲線を定めるまでに四十二回の改訂。あらゆる半径、あらゆる接線を画面上で交渉した。
— phase iii —
六つの型、六種のクーベルチュール、六度の鋳込み。かたちは構想であることをやめ、一つの所作となる。型離れ、艶、そして歯切れ。
— 完成 —
— phase iv —
五グラム、長さ四十三ミリ、厚さ十二ミリ半。上顎のための完璧なかたち。